目は口ほどに物を言う2016年01月16日 18:50

 娘は音楽を聴くために,僕のおさがりの初代iPod Touchを使っている。だいぶ使い込まれたもので,かつて鏡のように輝いていた裏面ステンレス部は曇って傷だらけ。前面タッチパネルには蜘蛛の巣状の亀裂が入り,ポンコツな見た目となっていた。しかし,音楽を聴くという本来の機能には何ら問題はなく,娘は不満も言わずに使っていた。

 ところが,ついに不具合が現れた。パネルの下部が反応しなくなってしまったのだ。タッチもフリックもできない。娘曰く,何かの衝撃を与えたことはなく,或る日突然に反応がなくなっていたとのこと。

 これまで,よく我慢して使っていたなあと,物持ちの良い娘に感心していたため,二月にやってくる誕生日には,少々値が張るが新しいものを買ってあげようと思った。
 娘に聞くと,音楽さえ聞ければiPod Touchでなくても構わないという。でも写真が撮れれば嬉しいなぁ…と。

 僕には腹案があった。以前BOOK-OFFに行った時,4世代前のiPhoneーiPhone4Sが安く売っているのを見ていたのである。これをiPod Touch代わりに使えるだろう。カメラ機能もある。その時は買うつもりがなかったため値段が安いなぁと思っただけで,正確な金額までは覚えていなかった。確か1万円ちょっとだったかな?

 二月中旬の誕生日までにいくら準備しておいたら良いのか,正確な値段を知るためにBOOK-OFFに行ってきた。下調べのつもりであった。

 iPhoneは,入り口を入ってすぐにある支払いカウンターの目の前,ガラスの陳列ケースに収まっていた。1世代前のiPhone6から順に過去へさかのぼるように並んでいる。目当ての4Sは…あった。9800円!。思っていた以上に安い!

 値札を見るとネットでも注文を受け付けていることが書いてある。4Sの残りは2個。これは悩む。次の給料後に買おうと思っていたが,この値段でネットでも販売しているとなると,半月後までに残っている保証はない。一方,財布には現金がない。ガラスケースを眺めながらしばし悩んで,
「よし!この店でカード払いができるなら今すぐ買おう」
と決めた。

 振り返り,すぐ後ろにある支払いカウンターにいた女性に伺う。
「ここの店では,カード使えますか?」
「はい。大丈夫ですよ」

 軽く見せる程度に髪を薄い茶色で染めたショートボブの女の子。身長は150cmくらいだろう。カウンターに手をつき,少し前のめりになって尋ねた僕の視線を,上目遣いに大きな瞳で受けとめながら答える。綺麗な目をしていると思った。

「カードが使えるなら,そこのガラスケースにあるiPhoneをいただきます」
 視線をそらさず,僕の話の間合いに合わせて頷きながら聴く女の子。ほんのりと笑みをたたえた瞳に吸い込まれるような錯覚を味わう。

 !! … この子はできる!

 女の子の目を見るほど,その視線を吸収するかのように大きな瞳が見つめ返してくる。初めて会ったのに親類のような安心感や親密感を感じさせる雰囲気を持っている。この子は,客に小さな幸せを運んでくれる店員さんだ。

 ガラスケースから取り出した商品を受け取り,改めて支払いカウンターに並ぶ。すでに並んでいた3人の客の後ろにつく。カウンターには二人のレジ係。一方はさっき対応してくれた女の子だ。いい具合に順番が巡って,さっきの子が会計をしてくれないかなぁと願っていたら見事に外れた。

 担当になったもう一方の女性店員さん。容貌からすると20前後だと思うのだが,印象は老けていた。声のトーンが低いこととともに,常に伏し目がちな対応がそう感じさせた。ほとんどこちらを見ないままに会計処理が済んでしまった。

 買い物に出かけて,目当ての品物を買うことができれば本来の目的は達している。店に取っても客にとってもWin-Winだ。しかし,対応してくれる店員さんが「小さな幸せ」を与えてくれるならより嬉しい。それは店に取ってもリピーターの獲得という点で一層プラスなことだろう。

 この店員さんのおかげで今日の小さな幸せを味わうことができた。こうした心の機微を忘れないために,またこうしてブログに書き綴るのだ。

自炊でリフレッシュ2016年01月20日 00:15

 職場の帰り道,近所のスーパーで買い物。夕食のためにもやしと白身魚フライ,明日の朝食のために生たまごと漬物を購入。合わせて506円。

 家に帰って調理をする。最初に明日の朝食のために卵焼きを焼く。器にたまごを3つ割り入れ,砂糖大さじ1,塩コショー少々を入れてかき混ぜる。そして,熱したフライパンに溶いたたまごを薄く流し込み,表面が半熟状になったらくるくるとたたんでいく。たたみ終えたら,フライパンの空いたところにまた溶き卵を流し入れ,同様に2回繰り返して出来上がり。皿に盛って切り分けておく。

 次に主食のもやしラーメンを作る。まず,鍋にお湯を沸かしてラーメンを茹でる。茹でている間に隣ではフライパンに油を引いてもやしを炒める。面倒なのでもやしは洗わずに直投入。1分炒めたら,先ほどのラーメン鍋にもやしと粉スープを入れて,さらに1分煮る。食べている途中で麺が伸びるので,麺は2分の硬茹ででOK 。

 結局今晩の夕食は,もやしラーメンと白身魚フライ,そして,昨晩の残りの肉じゃが。魚フライと肉じゃがは,酒の肴として食べた。美味しかった。

 ほかほかご飯に卵焼きとぜんご漬で食べる明日の朝食も楽しみにしている。

 調理は気分転換になって楽しい。